双子の異世界・奇跡の花束
「あうっ」


「クルーガ!?」


ミネルアの胸ぐらを掴むと、テントの外へ連れ出した。

まさかの行動に団長も焦る。



暗闇の中、松明が茫々と風に揺れている。



ドサッ!!!

クルーガはミネルアを地面に叩きつけるように投げつけた。


「うぁっ・・・」

「てめえ・・が・・・」


ドキン・・



自分の知っているクルーガじゃなかった。

まるで敵を見るかのような憎しみの瞳。



「拾うんじゃなかった!ヴォルスもバカやろうだ!」


「クル・・」


「やっぱり関わっちゃ駄目だったんだよ」


「やめ・・」


マズイと思った時には遅かった。


「亜人は俺達人間と一緒にいちゃ駄目だったんだ!!!」



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