双子の異世界・奇跡の花束
「疫病神」


ドキッ


「確かにそうだ。昨日の件といい、王族に毒を盛られるなんてよ」


「関わっちゃ駄目だったんだ」


団員達が口を揃え始めた。



_あぁ、終わった。全部夢みたいに終わったんだ。



ミネルアは落胆し、俯く。



「亜人て伝説だと思ってた」


「でも実際にいるってことは・・」



ドキン



「ああ、王族に引き渡すか?神にささげるとマナの力が増大するって本に書いてなかったか?」


「そうだな、載ってたなあ」



ドキン




目の前で見下すクルーガは、小さな声でミネルアにだけ聞こえるように言った。


「ヴォルスもお前を神に捧げるのを独り占めしたかっただけなんじゃね?」


「っ!!」



まるで隕石が頭に落下したような、もう自分はつぶれてしまった様なそんな感覚に陥った。



_もう駄目だ・・

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