双子の異世界・奇跡の花束
団長はミネルアを抱きしめる。


いつもはとてもじゃないが苦しくて、本当にやめて欲しいと願っていた。


でも今日はとても優しく、加減をしてくれている抱きしめ方だった。


「落ち着けよ」


「ひっ・・うっ・・あ」


「落ち着け。大丈夫・・大丈夫だ」


「殺さないで・・」


「ハハ、殺さねえよ。お前は俺の娘だろ」


その言葉にミネルアは顔を上げる。


「あいつら、クソだな。こんなに可愛い俺の娘を・・」


「う・・ううぅ・・」


「殺せる訳ねえだろ。お前にいっぱい幸せもらってるのに・・」


「うあ・・おとうさ・・あああんっ」


団長はよしよしと泣きじゃくるミネルアの背中を何度も撫でた。


落ち着くまで何度でも。

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