双子の異世界・奇跡の花束
「まさかお前、復讐しに乗り込む気とか考えてないよな?城に・・」


「ううん・・出来ない。私は武器しか使えない。本当にマナは持ってない」


「あ、あぁ・・そうか」


「それに・・またレシオンに迷惑をかけちゃう」



_あの穏やかな笑顔を汚してしまう。それは嫌だ。




ミネルアは立ち上がる。


団長は初めて見る。

凛々しい顔つきのミネルアを。



「おとうさん。本当になんて謝罪したらいいかわからない。
ベイクさんを死なせてしまって・・・家族にも何て言ったらいいかわからない。」


「ミネルア・・」


「ごめんなさい」



一歩、離れた。



「私には故郷があります。この世界の裏側に。だから大賢者様にあって、帰る手がかりを探しに行きます」


「な・・何言ってんだ。女一人でなんて・・」


「大丈夫。ヴォルスが言ってた。武術の天才だって・・マナがなくたって大丈夫」


「おい・・」



また一歩団長から離れる。





「お世話になりました。おとうさん」


「あ、おい!!ミネルア!!」



深くお辞儀をし、ミネルアは俊足で駆けていった。


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