双子の異世界・奇跡の花束
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同じ時刻、ルアード城の書物庫では、レシオンの側近シャックスが大きな欠伸をしていた。


「もう・・朝がきちゃいましたけどぉ・・」


「ああ」


「レシオン様全然聞いてない」


「ああ」


昨夜レシオンは城に戻ると、書物庫にすぐにひきこもった。


ミネルアと一緒に読んだ本をはじめから読みはじめ、朝になっていた。


「もういいじゃないですか。ミネルアは旅団で楽しくやってますよ」


「・・・」


そんな事はわかってる。自分はフラれているし、これ以上の詮索はまるでストーカー。


だが、知りたかった。


何故、ミネルアがこちらへ来てしまったのか。


帰りたいというのなら、力になってやりたい。

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