双子の異世界・奇跡の花束
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その頃。


「えっと、こうだからこうで・・」


馬に揺られながらミネルアはミユール王国を目指し、地図を開いていた。


試行錯誤しながら進む。


結局昨日の宿舎で馬が貸してもらえず、違う場所でもう一度馬を探してからの出発だった。


故に昼前の出発。


昨日のおじさんには相当自殺願望者だと思われたらしい。


しかも世界地図なんてなんとなくしか見たことない。


8年、旅団員として国を転々としていたが全然役に立つ気配がない。


「任せっきりだったしなぁ・・」


自分の仕事は家事全般。

旅の勉強すらしていない。わからなくて当たり前だ。


「こんなんじゃたどり着けないよぉ」


じんわり目に涙がたまる。


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