双子の異世界・奇跡の花束
細い山道をミネルアは行く。

もう旅団には戻れない。

自分の足で、進むしかない。



「・・レシオンだったら、力になってくれたかな?」



心細くなり、ぼそっと弱音を吐いてしまった。

慌てて首を横に振る。



「あああ!駄目駄目!甘えるの禁止!もう迷惑かけないって決めた!」



自分に言い聞かせ野道を行く。



_誰にも頼れない。頼らない。私は・・この世界の人間じゃないんだから



じわっ。

涙がたまる。



「あああ!駄目駄目!駄目だったらもうっ」



泣き虫は迷子になってからのお墨付きだ。



「泣き虫禁止!」


ぐっと堪えた。


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