双子の異世界・奇跡の花束
ゼノはミネルアの手を取って、団長の横に連れていった。


「姫様」


「なあに?」


「今日はもうこの町に泊まります。焦る必要はありませんからね」


「うん」



_そうだ。もう焦る必要はない。近くにゼノがいる。こんなに安心する事が出来る。それに皆も・・



団員達を見ると、皆申し訳なさそうにミネルアを見ていた。


「ごめんな。ミネルア。怖がらせちまって」


「ああ、ミネルアちゃんは俺達の為にいっつも笑顔で家事してくれてたのに」


「亜人だろうがなんだろうが、そんなの関係なかったよな。俺達はミネルアちゃんに感謝してるのに」


と、謝ってくれた。



「そう言ってくれて・・ありがとう。みんなはこの世界で生まれて、それをそれを当たり前に生きてて・・
亜人の伝説だって信じてたんだもの。仕方ないよ」


「ミネルアちゃん・・」


ミネルアは団員達にいつもの笑顔を向けた。


「みんなもここまで来てくれて本当にありがとう」

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