双子の異世界・奇跡の花束
それは、雪が積もった朝のこと。
キラキラと木々につららが光り、見事なほど空は晴れている。
ここはユミール王国。
小さな雪国だ。
「みてみてゼノ!晴れてる!わーい!」
「姫様、あんまりはしゃぐと転びますよ」
「大丈夫~」
そう言ってはしゃぐのはドルーア帝国の皇帝クロノスとその妃エレノアとの間に授かった娘ミネルア。
父クロノスと同じ輝く銀の髪、母エレノアの透き通る様な美しい翡翠色の瞳を受け継いだ皇女だ。
「怪我したら俺が怒られるんですからねー!わかってますか?」
半分呆れた顔で笑うのはゼノ。元・エレノア妃の幼い頃からの側近だ。
現在はミネルアのお世話係を任されている。
「大丈夫大丈夫~」
「まったく・・・そういうとこ母親にそっくりなんだよな」
やれやれと思いながらゼノはミネルアの後を追う。
今日はエレノア妃の母、つまりミネルアの祖母の命日。
ドルーア帝国からユミール王国へ母と共に里帰りをした日だった。
「ちょっとは皇女らしく落ち着いてくださいよ。一体いくつになったと思ってるんですか?」
「7歳ですけど何か?それに・・今日くらいいいじゃない」
手を腰に当てムスッとしながらミネルアは言った。
「おや?もしかして拗ねてますか?」
「な、なんで私が拗ねるのよ」
「なんだか最近変ですよ?弟君が生まれてから怒りっぽいというか・・弟君に妬いてます?」
「むうーーゼノの馬鹿!お父様に言いつけてやるわ!」
「なんで馬鹿になるんですかー」
ゼノの反論に耳を貸さずミネルアは走り出した。
_生まれたばかりの弟になんて妬いてないし!全然平気だし!
お母様だって今だけ弟に貸してるだけなんだからね!!お母様は私のお母様でもあるんだから!!
キラキラと木々につららが光り、見事なほど空は晴れている。
ここはユミール王国。
小さな雪国だ。
「みてみてゼノ!晴れてる!わーい!」
「姫様、あんまりはしゃぐと転びますよ」
「大丈夫~」
そう言ってはしゃぐのはドルーア帝国の皇帝クロノスとその妃エレノアとの間に授かった娘ミネルア。
父クロノスと同じ輝く銀の髪、母エレノアの透き通る様な美しい翡翠色の瞳を受け継いだ皇女だ。
「怪我したら俺が怒られるんですからねー!わかってますか?」
半分呆れた顔で笑うのはゼノ。元・エレノア妃の幼い頃からの側近だ。
現在はミネルアのお世話係を任されている。
「大丈夫大丈夫~」
「まったく・・・そういうとこ母親にそっくりなんだよな」
やれやれと思いながらゼノはミネルアの後を追う。
今日はエレノア妃の母、つまりミネルアの祖母の命日。
ドルーア帝国からユミール王国へ母と共に里帰りをした日だった。
「ちょっとは皇女らしく落ち着いてくださいよ。一体いくつになったと思ってるんですか?」
「7歳ですけど何か?それに・・今日くらいいいじゃない」
手を腰に当てムスッとしながらミネルアは言った。
「おや?もしかして拗ねてますか?」
「な、なんで私が拗ねるのよ」
「なんだか最近変ですよ?弟君が生まれてから怒りっぽいというか・・弟君に妬いてます?」
「むうーーゼノの馬鹿!お父様に言いつけてやるわ!」
「なんで馬鹿になるんですかー」
ゼノの反論に耳を貸さずミネルアは走り出した。
_生まれたばかりの弟になんて妬いてないし!全然平気だし!
お母様だって今だけ弟に貸してるだけなんだからね!!お母様は私のお母様でもあるんだから!!