双子の異世界・奇跡の花束
「そのパンと、ジャム・・それと・・」


パン屋でヴォルスが買い物をしている間、ミネルアは窓から外を眺めていた。

買い物客で道は人通りが激しい。右へ左へと。


「!」


ミネルアは何かを見つけると、急にパン屋から飛び出した。


「へい、食パンに丸パンに・・あれ?君さっきの嬢ちゃんは?」

「・・え?」


一瞬の事で、ヴォルスはパン屋の店員に言われるまで気が付かなかった。


「ミネルア!?」


ヴォルスに一抹の不安がよぎる。

今日はいつもよりも人混みも激しく、迷子になったら最後だ。
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