双子の異世界・奇跡の花束
城を出て、団長達が口を揃えて言う。


「いやーまさか、ゼノの娘がいるなんてなあ」


「思いももよらなかったな」


「一番驚いてるのは当の本人達だろうけどな」



前を歩くゼノとミネルアを、ヴォルスは心配そうに見つめた。



「でも・・・これからどうするんだろう」


「何?お前素直に喜んだら?」


「は?」


クルーガはニヤニヤしている。楽しそうだ。


「だって、帰れないんだろ?あのままじゃ。」


「・・そんなお前みたいに喜べない」


「またまた~」



ヴォルスは放心しているミネルアを見つめる。



_半分、ほっとした。でももう半分は・・なんか悔しいんだ。あいつはやっぱり帰りたいハズだから・・・


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