双子の異世界・奇跡の花束
その日、誰もが眠れない夜だった。


もちろんゼノも。

天井を眺め、フレアを思い出していた。



_捨てた。捨てたんだ。あいつとフレアを。



大戦争がはじまり、両親と一緒に戦士として敵軍に立ち向かうと決意した。

家は代々賢者との繋がりがあり、ゼノの母は賢者補佐役だった。

世界に賢者は数人しかいない。

その偉大なる賢者の一人に代々仕えていた。

自分もいずれは賢者補佐役になる為、修業をしていた身だった。

だが国の為に戦争の方を優先した。

家族を守りたかったから。

< 239 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop