双子の異世界・奇跡の花束
城に戻る途中、ルシオネスの馬車が街の大通りを走っているのを見つける。


「あ、レシオン様あれ」


「ルシオネスだな」


レシオンは馬車を無理やり止めた。


「ルシオネス、どこに行く」


「あ、兄上!急に前に飛び出して来たら危ないですよ!怪我したらどうするんですか」


_僕は喜ぶけど・・


とルシオネスは内心思う。


「何処に行くんだ?」


「父上に頼まれてルジオまで行ってきます」


「ルジオ?」


「ええ、急いでますので。失礼します」


そう言ってルシオネスは馬車の御者に声をかける。


「行って」


「はい」



ガラガラと音を立て、馬車は走り去った。



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