双子の異世界・奇跡の花束
馬車に揺られ、楽しそうにしているとザンが言った。


「ルシオネス様、兄君は勘がいいですし。追って来るのでは?」


「それを見越してルジオと言った。僕が向かうのはルミーユだ」


「・・・念のため、部下を」


「任せる」


「御意」



ザンは馬車の窓から何やら笛を吹いている様子だった。

自分の配下に命令する。



「楽しみだなあ、亜人狩りなんて初めてだ」


空を眺め、ルシオネスは終始不気味に笑っていた。

< 250 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop