双子の異世界・奇跡の花束
「どっせええええい」


一方、団長率いる旅団と、ザンとの闘いが勢いを増していた。


「あいつ、すばしっこいな」


「ああ・・」


それだけじゃない。ザンの手下も加わり、死闘を繰り広げていた。

マナを使えるとはいえ、旅団員は兵士でも戦士でもない。一般人だ。

圧倒的にザン率いる軍団の方が動きがいい。

むしろ弄ばれている。


「絶対に・・・俺が殺る!!」


クルーガが燃えていた。

一度殺されそうになったのを根にもっている。


「また死にに来たのか?」


「うるせー!」


ザンは余裕の笑みを浮かべている。


「相性って知ってるだろ?火は水には勝てないって習わなかったのか?」


「うるせっつってんだよお!!!」



クルーガの全身を炎が纏った。


「はは、馬鹿の犬死にってやつだな」


ザンはそれを見て喜んだ。

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