双子の異世界・奇跡の花束
_どうする。どうしたらいい・・・


考えていたのはヴォルスだ。


ゼノは奥でミネルアを守る様に抱いている。




_もしかして、これが賢者の言ってた事なんだったら・・・時空の歪みが発生するまで力を出しまくるしかない。



「う・・・ぐぐっ・・」



ヴォルスはマナを解放する。バキバキと音を立て、狼男へと変身する。


左では団長とクルーガがザンと戦っている。


右ではレシオンが一人で弟と戦っている。


しかしレシオンはだいぶ劣勢の様に感じた。




「クルーガ!」


「おう、なんだ」


「本当にそっち任せていいんだな」


「あ?何当たりまえの事言ってんだ」


「・・わかった」




ヴォルスは一度ミネルアを見ると、笑顔になった。

もちろんそれをミネルアは見逃さなかった。



_え?ヴォルス・・?



そしてヴォルスはレシオンの元へと駆けていった。

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