双子の異世界・奇跡の花束
お辞儀をし、その人と目を合わせる。


「初めま・・・ぁ!」

「ぇ・・・!?」



二人はお互いの顔を見るなり固まった。



「どうした?ミネルア?」


「ミネルア?」


心配する両親の声は届かない。

時が止まっていると勘違いする程、ミネルアは硬直した。

何故なら目の前に、とても逢いたかった人の顔が見えたから。


「な・・んで・・」


「・・・・っ・・」



じわじわと。


まるでシャンパンの気泡が湧き上がる様に、あの楽しかった日々がよみがえる。



_どうしてさっきまで思い出せなかったのだろう。

どうしてこんな大切な人を夢だと思ったんだろう。



互いに同じ事を思いながら、二人はすべてを思い出す。
< 287 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop