双子の異世界・奇跡の花束
「ミネルアー?ゼノー?」


遠くから母エレノアの声が聞こえる。


「あ、ほら呼んでる。心配してますよ」


「し・・知らない!」


「姫様!」



ミネルアは雪道をひたすらにまっすぐ走る。



_私の気持ちなんて誰も分かるわけない!姉としてちゃんとしなくちゃいけないのなんて分かってる!
ほんとは弟だって出来て嬉しい・・でも・・自分から抱き着く事がもう出来ないのよ!



まだ7才。

甘えたいが甘えられないという葛藤がミネルアを毎日むしゃくしゃさせていた。

姉としてしっかりしなくてはと思う反面、甘えられない事がとても悲しかった。

誰に言われた訳でもないが、そう感じてしまっていた。

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