双子の異世界・奇跡の花束
「女ってのは恋愛の為に生きてるんだろ?いいじゃん。」

とクルーガは言う。

「ミネルアは男に囲まれて生きてる。変な虫がついたら困る」

「ハハ・・お前、ミネルアのなんだよ~」

「保護者」

「知ってる、ハハハ」


2人の会話など本に集中し聞いちゃいないミネルアだ。

黙々と読み込んでいる。


「身近なやつも駄目なの?」

「駄目だ」

「じゃあお前は一生ミネルアに恋させねえの?」

「・・そういうわけじゃないが」

「そういう事じゃん。逆に可哀想だろそんなの」

「まだ早い」

「お前が決めることじゃねえよ」

二人は半分ムキになっている。

クルーガは閃いた。


「な、ミネルア。このテントの中で結婚したいと思うなら誰がいい?」


「・・え?」



突然のクルーガのぶっこみ発言だ。

ヴォルスも黙っちゃいない。


「おい、殺すマジで」

「ヴォルスは黙ってろよ」

「えー・・・」


ミネルアは困惑する。


そして本で顔を隠す。


ドキドキドキ


二人はその様子に胸をときめかせた。


このテントにはクルーガとヴォルス以外は20代後半からのおじさんたちしかいない。

もちろんそんなのは10歳のミネルアには対象外に決まってるだろう。

ということは、ヴォルスかクルーガのどちらかという事になる。

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