双子の異世界・奇跡の花束
旅団は一年に一度滞在する国を変える。

取れる石が違うからだ。

その為に旅をするのでテント暮らしが基本。

食料の調達はその国の街だった。

今日の昼間にこの国にたどり着いた。

世界で一番大きな国。



「ここが、ルアード帝国・・」



ミネルアは暗い気持ちのまま一人で街に出た。

本当は一人で外出なんてしたら旅団の皆に怒られる。

だが一人になりたかった。


「はぁ・・」


すこし緊張しながら大きな街の門を見上げる。


世界地図では、自分の故郷ドルーア帝国と同じ位置に存在する。

奇しくも同じ帝国だ。

街の大きな坂道を登っていくと城がある。


「そっくりすぎて怖い」


自分の国と似通っていた。

まるで帰ってきたような錯覚に陥るほど似ていた。

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