双子の異世界・奇跡の花束
「今日、街でレシオン皇子に会って」
ピクリ。
ヴォルスの頭が少し揺れた。
「噴水に落ちて・・その、助けてあげたらね」
「聞きたくないな」
「聞いて!!」
ヴォルスは目を逸らしたが、ミネルアはヴォルスの両腕を掴んで訴えた。
聞いてほしかった。何か手がかりがつかめるかも知れないのだ。
「城の書物庫にある本を読ませてくれるって言ったの!」
「で?」
「そこなら何か掴めるかも知れないでしょ!?だから私行く!」
夕焼けが沈んでいく。
「城に行く?」
「うん」
ビクッ
ミネルアは恐怖で硬直した。
ヴォルスを見上げると、笑っていた。
しかしそれは、狂気に満ちた笑いだ。
「お前、そんな話にノコノコついて行くほど馬鹿だったか?」
「え・・」
「お前を手に入れたいだけだよ。お前を自分のモノにしたいだけだ」
「そ・・そんな事ないよ」
「は?何を知ってるんだよ、あいつの」
_怖い
「し、知ってるよ。だって優しいし・・いい人だったし」
_怖い
「お前が欲しいから優しくしてるに決まってるだろ」
_怖い・・こんなヴォルス知らない
「で、でもチャンスなんだよ?私が帰る為の手がかりが」
「なかったら?嘘だったら?お前、男の力に勝てると思ってるのか?」
冷たい声が頭に突き刺さる。
だがミネルアは引かなかった。
全力で言い返した。
「行ってみないとわからないじゃない!!」
ミネルアは涙をのみ込んだ。
そしてヴォルスを睨み返した。
「やってみないとわからない!私は一生ここでのんびり暮らす気はない!!」
ミネルアの大きな決意にヴォルスの目が最大限に見開いた。
「お前・・」
「諦めない!ヴォルスなんか大っ嫌い!!」
そう叫んでミネルアは走り去った。
様子を見ていた旅団達はハラハラしながら追いかける相談をしている。
もうすぐ夜になってしまう。
「おい、ヴォルス」
クルーガがヴォルスに近づいた瞬間
バキッ!!!
ヴォルスは近くにあった木を殴った。
「く・・そ・・」
ピクリ。
ヴォルスの頭が少し揺れた。
「噴水に落ちて・・その、助けてあげたらね」
「聞きたくないな」
「聞いて!!」
ヴォルスは目を逸らしたが、ミネルアはヴォルスの両腕を掴んで訴えた。
聞いてほしかった。何か手がかりがつかめるかも知れないのだ。
「城の書物庫にある本を読ませてくれるって言ったの!」
「で?」
「そこなら何か掴めるかも知れないでしょ!?だから私行く!」
夕焼けが沈んでいく。
「城に行く?」
「うん」
ビクッ
ミネルアは恐怖で硬直した。
ヴォルスを見上げると、笑っていた。
しかしそれは、狂気に満ちた笑いだ。
「お前、そんな話にノコノコついて行くほど馬鹿だったか?」
「え・・」
「お前を手に入れたいだけだよ。お前を自分のモノにしたいだけだ」
「そ・・そんな事ないよ」
「は?何を知ってるんだよ、あいつの」
_怖い
「し、知ってるよ。だって優しいし・・いい人だったし」
_怖い
「お前が欲しいから優しくしてるに決まってるだろ」
_怖い・・こんなヴォルス知らない
「で、でもチャンスなんだよ?私が帰る為の手がかりが」
「なかったら?嘘だったら?お前、男の力に勝てると思ってるのか?」
冷たい声が頭に突き刺さる。
だがミネルアは引かなかった。
全力で言い返した。
「行ってみないとわからないじゃない!!」
ミネルアは涙をのみ込んだ。
そしてヴォルスを睨み返した。
「やってみないとわからない!私は一生ここでのんびり暮らす気はない!!」
ミネルアの大きな決意にヴォルスの目が最大限に見開いた。
「お前・・」
「諦めない!ヴォルスなんか大っ嫌い!!」
そう叫んでミネルアは走り去った。
様子を見ていた旅団達はハラハラしながら追いかける相談をしている。
もうすぐ夜になってしまう。
「おい、ヴォルス」
クルーガがヴォルスに近づいた瞬間
バキッ!!!
ヴォルスは近くにあった木を殴った。
「く・・そ・・」