双子の異世界・奇跡の花束
「お願い・・止めて・・・怖い」


ヴォルスが攻撃をする度に鈍い音が広間に響く。


「やだ・・お願い」


恐怖で震えるミネルアを、レシオンはずっと抱きしめていた。


「護る。お前を護るよミネルア」


「レシオン・・」


少しだけ見上げると、ニコリとほほ笑むレシオンの顔が近づいた。


誰にも見えない。マントで隠されたくちづけ。



「っ・・・」


「ね、怖くないから。俺を信じろ」




_違う、違うの・・レシオン。ヴォルスは私に怒ってるの・・
言う事聞かなかったから・・信じなかったから・・




ミネルアは唇を噛みしめる。

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