双子の異世界・奇跡の花束
テントに着くと、心配そうに旅団の皆が待っていた。


「皆・・・」


「ミネルア!!無事だったか!!」


「よかった~」


「心配したよー」


皆安心しきった顔で迎えてくれた。


「皆お前が皇子に見初められて出ていくと思ってさ」


「クルーガ」


「皇子の目に止まったら二度と城から出られないだろ?お前は俺たちの仲間なんだから」


頭をガシガシと強めに撫でられた。



_皆心配してくれて・・・



「団長なんか、元気のないヴォルスに喝入れて一緒に飛び出していったんだ」


「え・・」


ヴォルスは何も言わずにベッドへ倒れ込んだ。


_元気のない?



クルーガは小さな声で耳打ちした。


「お前、大嫌いって言ったろ?」

「ぁ・・」

「かなり堪えてたぞ。つか固まったまましばらく動かなかったな」



_ヴォルスが?


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