双子の異世界・金色のはなびら
「クロノス様!来ました!」

ゼーゼーと息を切らしながら、ネイファはクロノスのもとへたどり着く。

「ユ・・・ユミール王国の・・ごふごふ・・・エレボア様です」

「ネイファさん、エレノアです」

「あ、すみません急いでいたもので声が」

クロノスは変わらす冷ややかな目つきでネイファを見ている。

「そいつなら知ってる」

「へ?」

きょとーーーーん。

とネイファだけ時間が止まった。


「あ、お知り合いで?」

「あ、いえ。先刻少しだけお会いしただけです」

「ああ、なら良かったです。全然話も出来てないでしょうし!是非!一時間でも二時間でも話しててください」


ネイファの目が必死だった。

それを見たクロノスは、ニヤリと笑う。

「ネイファ。こいつを連れてきたからといって、お前の首が繋がったわけではないからな」

「は・・・はい。肝に命じておきます」

「こいつとは天幕の中で話す。幕を引け」

「あ、はい!かしこまりました」


ネイファは近くにあった紐を引き、クロノスのいる玉座だけ隠れるように施した。



ネイファはほっと一息ついた。


_よーし!天幕を引いたって事は、密な話をしたいということだし、側室候補ゲットだぜ!・・・
ん?最近私の性格が破綻している気がする・・・・。よし、落ち着こう。
どうか上手くいきます様に!!

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