悪役令嬢はお断りします!~二度目の人生なので、好きにさせてもらいます~
「おはようございます。本日、日直をご一緒させていただけて光栄です。よろしくお願いいたしますね。日誌の方は私が職員室へ取りにいってまいりました」
「ありがとう」
「いいえ、とんでもございません。あっ、そうでしたわ! お伝えしなければならないことが。先ほど日誌を取りにいった職員室で、歴史学のハーノルト先生に声をかけられたんです。なんでも、二時限目の歴史学の授業で使う資料を日直ふたりに取りにきてほしいそうですわ。一時限目が終わったら声をかけさせていただきますね。では、失礼いたします」
ベロニカさんは会釈をすると自分の席へと戻っていった。
──今日、日直だったのね。
こちらの世界にも日直があって、内容は日本の学校と変わらない。
日誌を書き、授業に必要な道具などがあれば取りにいく。
二時限目前に職員室に行くのを忘れないようにしなきゃと思いながら、私は自分の席へと座った。