悪役令嬢はお断りします!~二度目の人生なので、好きにさせてもらいます~
あれ? そういえば、私前世でも現世でも彼氏がいたことがない!? 今、ウォルガーと婚約しているけれど、それは陛下が決定したものだし。
「好きになった人がタイプだと思う。アイザックはどんな女性がタイプなの? かっこいいからモテたでしょ? うちの学校でも人気だし。入学式の時も颯爽と助けてくれて王子様みたいだったよ」
「お、俺は……」
アイザックが手にしているコーヒーカップを置き、姿勢を正した時だった。入り口がやたら騒がしいことに気づく。
「なにかしら?」
視線を向ければ、ウォルガーとマイカが楽しそうにおしゃべりをしながら、食堂に入ってきた。そういえば、最近よく一緒にいるのを見かける。
「ねぇ、ご覧になって。マイカったら、またウォルガー様といらっしゃるわ」
「シルフィ様を差し置いて」
「なに様のつもりなのかしらね。そういえば、入学式にアイザック様と楽しそうに話をしているのを見かけたわ」
「アイザック様とも? 庶民のくせに図々しい」
近くの席からそんな声が聞こえてくる。
ふたりとも学園内で女子人気がすごいため、マイカへ冷たい視線が注がれていた。
「……あっ」
じっと見すぎていたせいか、マイカがこちらに気づいた。
視線が交わった瞬間、彼女は目を大きく見開き、なぜか頬を染めると深々と頭を下げる。
ん? もしかして、私じゃなくてアイザックのことを見ていたのかな?
「好きになった人がタイプだと思う。アイザックはどんな女性がタイプなの? かっこいいからモテたでしょ? うちの学校でも人気だし。入学式の時も颯爽と助けてくれて王子様みたいだったよ」
「お、俺は……」
アイザックが手にしているコーヒーカップを置き、姿勢を正した時だった。入り口がやたら騒がしいことに気づく。
「なにかしら?」
視線を向ければ、ウォルガーとマイカが楽しそうにおしゃべりをしながら、食堂に入ってきた。そういえば、最近よく一緒にいるのを見かける。
「ねぇ、ご覧になって。マイカったら、またウォルガー様といらっしゃるわ」
「シルフィ様を差し置いて」
「なに様のつもりなのかしらね。そういえば、入学式にアイザック様と楽しそうに話をしているのを見かけたわ」
「アイザック様とも? 庶民のくせに図々しい」
近くの席からそんな声が聞こえてくる。
ふたりとも学園内で女子人気がすごいため、マイカへ冷たい視線が注がれていた。
「……あっ」
じっと見すぎていたせいか、マイカがこちらに気づいた。
視線が交わった瞬間、彼女は目を大きく見開き、なぜか頬を染めると深々と頭を下げる。
ん? もしかして、私じゃなくてアイザックのことを見ていたのかな?