悪役令嬢はお断りします!~二度目の人生なので、好きにさせてもらいます~
店内はティータイムのオープン時間を迎え、本日もお客さんたちで賑わっていた。
風通しを少しでもよくするために窓は開け放たれ、目隠しにレースのカーテンを設置。
窓辺には風鈴代わりにガラス製の清涼感あふれるウィンドチャイムを飾り、時折吹く風により涼しげな音色を奏でてくれている。
模様替えした部屋は涼しそう! とお客さんたちに好評だ。
成功してよかったなぁと思いながら、空いたテーブル席で食器を片づけていると、「シルフィ」と呼ぶ声が届く。
顔を上げると、マイヤーヌの姿があった。手にはアイスティーがのったトレイを持っている。
「ルイーザが五番テーブルのワッフルセット、できているから取りにきてって」
「わかった。ありがとう」
私は食器を全部のせると、厨房へと向かった。
トレイにのせていた食器を流し台へと置くと、グラスを拭いていたルイーザが口を開く。
「ねぇ、もしかしてアイザック様。今日も来ているの?」
「よくわかったね」
「それ頼むのってアイザック様くらいだから」
視線で指したのは、カウンターにのっているプレーンワッフルだ。スライスした果物と生クリームが共に添えられている。
「今日はマイカは来ていないの?」
「まだ来ていないわ」
「そっか。じゃあ、もう少しで来るかな。お店開いている日は必ず来店してくれているから、今日も来ると思うし」
「うん。来てくれるとおも――」
「なんで夏休みなんてあるの!? 一生こないで!」
突如として私の声を遮るようにホールからマイカの声が届き、私たちはお互い顔を見合わせた。
「え?」
ルイーザと私の声が重なった。ふたりで厨房からホールへ出ると、今にも倒れそうなくらいに悲壮感を背負ったマイカが扉前に立っていた。
マイヤーヌやお客さんたちも私たち同様にびっくりしているのか、口をぽかんと開けマイカを見ている。
風通しを少しでもよくするために窓は開け放たれ、目隠しにレースのカーテンを設置。
窓辺には風鈴代わりにガラス製の清涼感あふれるウィンドチャイムを飾り、時折吹く風により涼しげな音色を奏でてくれている。
模様替えした部屋は涼しそう! とお客さんたちに好評だ。
成功してよかったなぁと思いながら、空いたテーブル席で食器を片づけていると、「シルフィ」と呼ぶ声が届く。
顔を上げると、マイヤーヌの姿があった。手にはアイスティーがのったトレイを持っている。
「ルイーザが五番テーブルのワッフルセット、できているから取りにきてって」
「わかった。ありがとう」
私は食器を全部のせると、厨房へと向かった。
トレイにのせていた食器を流し台へと置くと、グラスを拭いていたルイーザが口を開く。
「ねぇ、もしかしてアイザック様。今日も来ているの?」
「よくわかったね」
「それ頼むのってアイザック様くらいだから」
視線で指したのは、カウンターにのっているプレーンワッフルだ。スライスした果物と生クリームが共に添えられている。
「今日はマイカは来ていないの?」
「まだ来ていないわ」
「そっか。じゃあ、もう少しで来るかな。お店開いている日は必ず来店してくれているから、今日も来ると思うし」
「うん。来てくれるとおも――」
「なんで夏休みなんてあるの!? 一生こないで!」
突如として私の声を遮るようにホールからマイカの声が届き、私たちはお互い顔を見合わせた。
「え?」
ルイーザと私の声が重なった。ふたりで厨房からホールへ出ると、今にも倒れそうなくらいに悲壮感を背負ったマイカが扉前に立っていた。
マイヤーヌやお客さんたちも私たち同様にびっくりしているのか、口をぽかんと開けマイカを見ている。