悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。

「俺、なんかした?」

「べつに」


見れば、なぜか未だ機嫌のわるい漣くんが。

離れないって言うまで遠慮しない、だなんて言ってたけれど一体なにするつもりなんだろう……


「っ!!」


また目、合っちゃった……。


意識しないように、意識しないように。

そう思うのにやっぱり見ちゃって後悔する。


慌てて逸らしたけれど、漣くん、
今日は一段と冷ややかな感じ。


「でさ〜聞いてよー……って、海凪?」


「えっ?
あっ、ごめん……どうしたの?」


「もう、それがさ〜」


「おーい、席つけ〜!」


「あー、あとで話すわ」


ちょうどチャイムが鳴って先生が入ってきた。


それからHRが始まったけれど、頭の中は漣くんのことばかり。

テストに集中しなきゃって言うのに、さっそく漣くんでいっぱいで。


ほんと、どうしよう……。
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