悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「ねぇ、江川。
この問題なんだけど……」
「ん?どれ?」
肩寄せあってるふたりの目の前で。
『教室出よ。
ふたりになりたい』
手が離されたかと思ったら、机のノートに広げられていたノートの隅に小さく書かれた文字。
『いやです。
勉強します』
始めてから30分も経ってないよ……?
『俺もやだ。
ねえ、ふたりになろ?』
『ふたりになったら、絶対勉強しないに決まってます』
『分かってるんだ?
今から俺に何されるか』
「っ!!」
髪を下ろしていて正解だった。
耳まで熱いから、ぜったい真っ赤になってる。
『さっき約束したもんね、ぎゅーして、いっぱいキスするって。俺とイチャイチャしよ?』
そしてペンを置くと、また手を包まれて。
じわじわとふれられた部分から熱を帯びていくみたいな。
っ〜!!
もーっ、むり……っ!
「っ、すずちゃん、江川くん」