悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


そしてやっと振り向いてくれたと思ったら。


「さざ、なみく……っ、は、ぁっ……」


名前を呼ぶ隙さえ与えられないほど、何度も何度も深い口づけが降ってくる。


ここ、外なのに……っ。

誰かに見られたら。


それが頭をよぎって、抵抗しようと胸の辺りをグイッと押すけれど、ビクともしなくて。


「キス、集中して」


両手を取られ、指が絡まる。


「んっ、はっ……」


力が抜ける……っ。

今までとは違う、深くて激しいキスにすぐに足がガクガクしてきて。


シャツをにぎったら、トンっと肩を押されて、コンクリートの壁に押しつけられる。

そして、また離れたはずの手が絡まってぎゅっと握られる。


「は……っ」


やっと唇が離れたと思ったら、熱い吐息が耳を掠めて。


「っ……、やっ……」


首筋に唇が落とされる。
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