悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「っ……!」


熱いなにかが首を伝う。
その感覚から逃げたくて、身をよじるけれど。


「じっとして」


ますます手に力が込もって、首筋へのキスはやまなくて。


「さざなみ、くん……っ」


熱くて、頭がぼーっとして。

目が潤んできて。


なんとか振り絞って握られた手に力を込めたら、やっと漣くんが顔をあげてくれて。


「海凪、ちょっと我慢ね」


ふわっと目元にキスが落ちてきたと思ったら、首筋にまた顔を埋めて。


「んっ……やぁっ……」


きつく吸われて、またそこに口づけられる。


「しるし、つけさせて」


耳元で囁かれた声の低さにビクッとしたら。


「大丈夫。
こわいことするわけじゃないから。ただあの男の匂い消すだけ。俺のものだって実感させて」


また、甘い痛みが落ちてくる。


「いいこ。
ちょっと手、あげるな」


一度また顔をあげた漣くんはわたしの手をとって、首に手を回させる。
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