悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


放課後。

『ごめん。
今日の委員会長引きそうだから、先帰ってて』


とりあえず東屋にいようとスマホを見れば、漣くんから一通のメッセージ。


そっか、今日は会えないんだ……。


って、いやいや!
今日はいっぱい勉強できるチャンスじゃない!


寂しいとかナシナシ!


玄関を出て一人で百面相していたら、ふと上から視線を感じた。


あっ……!


見れば2階の渡り廊下からわたしを見下ろす漣くんがいて。

手元のスマホがピコンと音を立てた。


『今日会えなかった分、明日はいっぱいイチャイチャしような』


ひらりと手を振って、イジワルに微笑む漣くん。


「うー……」


どれだけドキドキさせたら、気が済むの……。


それから家に帰っても、結局集中できなかった。
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