悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
すぐにひょこっとすずちゃんが現れた。
「へえ、やけに戻ってくるの遅いし、漣もいないと思ったら、こーんなとこでイチャイチャしてたわけか。ね、江川?」
「七流、気持ちは分かるけど、向坂の足腰大事にしてあげなよ」
「ほんと、おまえはそればっかだな」
ニヤニヤ笑っているけれど、ふたりは漣くんの分まで荷物を持ってきてくれたみたいで。
「はいこれ、七流のね。
みんなにはうまく言っとく」
「海凪も。今日は存分にイチャイチャする予定なんでしょ?」
「す、すずちゃん!」
「さんきゅ、ふたりとも。
海凪、早く帰ろ」
とりあえず、色々話したいことあるから。
ボソッとわたしだけに聞こえるように囁いた漣くんはわたしの手を取って歩きだす。
「あ、待って、海凪」
「え?」
「そのままで、帰るの?」
「あっ……」
ボタンははだけて、リボンは落ちてる。
今までなにをしていたのか一目瞭然なその格好に。
「七流、隠れてするのに興奮する気持ちも分かるけど、ここではさすがにやめときなよ」
「おまえが言うな」
江川くんがドン引きしていたのは言うまでもない。