悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。





とまあ、回想はここまで。


「なんでわたしなのってのもあるけど……」


一番は……


いまだ不機嫌を隠さない目の前の人を、キッ!!と睨む。


「漣くんっ!!」


「なに?」


「なに?じゃないよ!
さすがに強引すぎるよ!」


漣くんの気持ちはめちゃくちゃびっくりしたけど。

今でも夢かと思うほど驚いたけど、それ以上に嬉しかった。


苦手なのに、不思議といやって気持ちは微塵もなく。


むしろ、まさか漣くんが、わたしを……って。


その気持ちに嘘はない。


でもあれじゃ、うんって言わされただけのようなもの。

わたしの意見は無視じゃない!?


「んー、まあ多少強引だったのは認める」


「やっぱり!」


なのに。


「それで俺のこと睨んでるつもり?
かっわいいなぁ」


「はっ?」


目を細めて、とびっきり甘い視線を向けてきた。
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