悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「じゃ、話も済んだし、教室戻っていいぞー」



先生が職員室に入ったのを見届けたあとで。


「向坂、ちょっといい?」

「う、うん……」


教室とは反対に歩き出した漣くんについていく。


「ここまでくれば、もういいよな」


職員室からは離れた、旧校舎の図書館。


「はー……やっとふたりっきりになれた……」

「んっ、」


ぎゅっと抱きしめられて、一つキスが落ちてきた。


「海凪ー俺のこと、すき?」


「えっ!
な、なに急に……」


んー……とわたしの肩に頭をグリグリとして、甘く囁いた。


「金曜のこと、夢じゃないか実感したくて。
今俺の背中に腕回してくれてるし、夢じゃないってのは十分わかってるけど……」


「っ、」


「もう一回、海凪の口から聞きたい」
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