悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「っ、ごめん……」


わたしの言葉に、頭を拭いていた七流くんは言った。


「こっち、きてくれる?」


声はいつも通り優しいけれど。

なにを言われるのかがこわくて、俯いたまま近づく。


「顔、あげてよ」


「……」


ふるふる。
首を振っていやだと訴える。


「……すきだよ」


「っ……!」

「なんて顔、してんの」


「っ、だっ、て……」


イスに座った漣くんに、グッと腰を引き寄せられた。


「俺が怒ってるって思ってる?」


まっすぐ見つめられたその目は怒りなんかじゃない、どこか悲しげな色に染まっていて。


「落ち込んでるんだよ」

「え……?」


ぽすんっとわたしの肩に頭を預けて、囁くように言った。
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