悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「だから、ありがとう……ちゃんと怒ってくれて。怖かっただろ?海凪の性格的に、そういうこと言うの」
ああ、この人は。
「海凪への好きが暴走して、また周りが見えなくなることもあるかもしれない。その時はまた、ちゃんと俺に言ってほしい」
だから海凪も、もっと俺に頼って。
わたしの不安をぜんぶ取り除いてくれて。
いつもあたたかく包み込んでくれる。
どこがクールで無愛想なんだろう。
優しくて、あったかくて、人一倍人を一途に想う気持ちが強い人なのに。
どれだけわたしを好きにさせたら気が済むんだろう。
コップの水が溢れるように。
好きって気持ちも自覚した途端、とまらなくて。
「泣かないで」
「うっ、だって……!」
こんなにも好きでいてくれる七流くんに、わたしも同じ気持ちだよって存分に伝えたくて。