悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「今地なら、言うかもしれない」


「っ!!」


「実際他の生徒に見られてって、パターンもあるみたいだし。なんとも言えないけど……」


「っ、やだよ、七流くんと、離れたくない……っ」


ぎゅうっと腕に力を込めた。

退学はもちろん怖い。


けれど、それ以上に。

この大好きな人を手放さなきゃなることが、一番こわい。


「俺も、離れたくない」


「七流くん……っ」

「海凪……」


それ以上、お互い何も言うことはできなくて。

帰り道で泣かなかった自分をほめてほしい。


家に帰って自分の部屋についた途端、一気に大粒の涙が頬を伝って。


「七流、くん……っ、」


わたしはそのまま一晩中泣き続けた。
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