悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


次の日、わたしは学校を休んだ。


目は真っ赤に腫れてぽんぽんで。

とてもじゃないけど、学校に行けるほどの顔ではなくて。


「七流くん……」


スマホを開いたけれど、特にメッセージは何も来ていなくて。


『風邪って聞いたけど、大丈夫?
ゆっくり休んで、明日また学校来れそうなら連絡してね』


来ていたのはすずちゃんからだけだった。


本当は、すずちゃんにも言いたい。

でも……わたしが退学になるかもしれないって言ったら、絶対に悲しむから。


『ごめん、すずちゃん。
実は……』


『学校、やめることになるかもしれない』


そう打ちかけた文字を書いては消してを繰り返して。


また秘密、作っちゃったな……。


あんなに隠し事はなしにしようって2人で決めたのに、また、秘密に縛られてしまう。


ごめんね、すずちゃん……。


結局連絡をすることはできず、心の中で謝るしかできなかった。
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