悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「ありがとうございました」
そして改めて理事長にお礼を言って、七流くんと会議室を出た。
「ごめん、いっぱい泣かせちゃって」
教室へと向かう途中。
七流くんはわたしの目元を優しくなでた。
「大丈夫だよ。
おかげで、七流くんへの気持ちは誰にも負けない
って思えたから」
それにすずちゃんと江川くんにも。
わたしたちも認めてもらえたよって、笑って言える。
「海凪、ちょっとこっち」
「七流くん……?」
そっと腕を引かれて入ったのは空き教室で。
「七流く……っ、んっ、」
角度を変えて何度も何度も降ってくるキス。
でもそれはいつもより何倍も甘くて、まるで好きって言われてるみたいで。
「俺も、海凪とずっと一緒にいたい。
海凪がいたから、今の俺があって。海凪がいなかったら今の俺はない。それくらい、愛してる」
「っ、七流くん……っ、」
胸の奥がぎゅーっとしめつけられて、とまったはずの涙がまたぶり返しそうになる。