悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「まあ、元々キッパリ振られてたし、あきらめはついてるから安心して」
「浬々ちゃん……」
「いじわるしちゃったお詫び、じゃないけど、副委員長の仕事でわからないこととかあったら、なんでも聞いて。力になるし」
「えっ、でも……」
「いいから。
まあ海凪ちゃんの場合は、漣くんに聞くのが1番かもしれないけどね」
「り、浬々ちゃん……」
クスッと笑った浬々ちゃんは、そのまま屋上の入口へと向かおうとして、振り向いた。
「応援してる。ふたりのこと」
「えっ」
「勉強と委員会の両立、大変だと思うけど、頑張ってね」
そして、屋上を出ていった。
わたしなんかが浬々ちゃんに言えることはなにもない、けれど。
「ありがとう、浬々ちゃん」
この気持ちだけは、伝えさせてね。