悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


今もそう。


最初は勘違いかと思ってた。


でも何回もなんて、それは偶然じゃなくてもはや必然。


しかもただ見られてるんじゃなくて、なんだか甘いような……。


集中できない……


はぁっ……と頭を抱えているとちょうどチャイムが鳴った。


「じゃあ、小山。また」

「まっ、またね」


江川くんが離れたタイミングで、そちらを見ないようにして振り向いた。


「はっー、なんか変に緊張した……」


「でもすずちゃん、すっごくかわいかったよ?」


「んもうっ、海凪!
気持ちはありがたいけど、あたしはべつに江川のことはどーにも思ってないから!」


「えー?でも顔、真っ赤だったよ?」


気にしてませんよーというアピールを込めてすずちゃんと話す。


「そっ、それはあれだよ。
今日暑いじゃん?」


「窓開いてるから涼しくない?」


「……」


ツンデレだね、すずちゃんは。


言葉に詰まる姿もとってもかわいくて、ついつい応援したくなっちゃう。


「放課後、一緒に勉強してみるとか」

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