悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。
「でも今、学校の時と同じ風に見える……」
「ぜんぜん違う。
クールに装ってるだけ」
「よ、装ってる?」
「そう。
好きな子が目の前にいて、俺の言葉とかにぜんぶかわいい反応が返ってきて。始終顔緩みっぱなしなの」
「な、なるほど……」
納得するのもおかしいよ、わたし!!
「好きな子、ましてや彼女の前。
しかも今口説いてる最中なんだから、少しでもかっこつけたいんだよ、俺も」
「っ!!」
そ、そうだった。
わたし今、絶賛漣くんに……
ああ、もうだめ。
漣くんの耳がほんのり赤くなって見えるのも、うまく頭が働いてない幻覚にちがいない。