悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


「いっせーので言う?」


「そうしよ。
いい?」


「いいよ……せーのっ!」


「「期末テスト……」」


あぁ……

このふたりして元気のない声よ。


「ね?分かった?
あたしのキモチ」


「はい。
もう、十分すぎるくらいです……」


「ならよろしい」


まだ授業も始まっていない朝イチなのに、ふたりで頭を抱えるシュールな状態。


中間テストが終わってホッとしてたけど、次は期末テストがやってくるんだ……。


気づきたくなかったこの事実。

ガクッと落ち込むけれど、逃げられないことは分かってる。


「あたしもさっき黒板の日付眺めてて、気づいたんだよね。もう1ヶ月しかないって」


前にも言った通り、うちの学校は1年を通しての成績で次の学年の教室が決まる。


だからみんな死にものぐるいで勉強するはず。

中間テストが悪かった人なんかはもう始めているかもしれない。

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