月の光に響く時
そして瞬く間に短刀は煌めいた。

まるで磨き上げたばかりの新品みたいにキラキラと光っている。


「う・・そ」


つい箱から出して、月にかざした。

あまりにも美しく見えたから。


「綺麗・・」


ゾクッ


うっとりとしたのは束の間だ。

体が嫌な気配を感じ取った。


ゾクゾクと。
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