月の光に響く時
「そんな、そんなの理解できません」

「かぐや」

「沙夜です!」

「さよ・・」

「私は前世の事なんて知りません。かぐやじゃないし、今は2019年だし!絶対理解できません!!」


無理矢理突っぱねてしまった。

心配そうな顔してくれてたのに。

でも、やっぱり理解できない。したくない。

認めたくない思いが強すぎた。こんなの夢だって。


「帰ります。出して下さい!」

「危険だ!!」

「信じません!!」

「何!?」


正に鬼の形相。

律鬼さんの心配そうな顔が一転して険しい顔に変貌した。



「俺の言う事を聞け。後悔する」

「嫌です!そうやって私を脅すの!?貴方も他の鬼と同じですか!?」


つい挑発してしまった。

怒らせたらどうなるかわからないのに。

でも家に帰りたい!!逃げたい!!

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