月の光に響く時
「日本にある鬼城は4つ全て復活したようですね。他の鬼達がどうでるか・・」

「そうだな」

二人は私をよそに話を始めた。

でも、勇気を振り絞って聞くしかない。そして家に帰りたい。

現実逃避ばっかりしてたら逃げられない。

怯えは解けないけど、無理やり声を出すしか方法はない。


「あ、あの・・なんの為に貴方達は存在してるんですか?・・鬼・・って」


すると奏はクスクスを鼻で笑って見せた。


「大分知能が低い・・いえ、面白い事を聞きますね。では何故あなた達人間は存在してるのですか?」

「え・・と・・?」

「答えは出ませんよね?意味なんかないからです。生まれたことに意味なんかない」

「だって・・突然こんな事理解出来ない・・し」

「フン、人間は世界で最も偉いと勘違いなさっている様で、そのような考えに至るんです」

「ぅ・・・」


言い返せない。


「それに貴女はただの人間ではありません。月の姫であり我々に仇なす存在です。
野放しにすることは出来ません。こうなった現状は流石に理解できますよね?」


間髪入れずに攻撃してくる。
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