月の光に響く時
私が眠っている間の話だ。


奏が言った一時間もしないうちに、蒼家の城へ紅家の鬼達が軍勢を連れて現れた。

城の周りを紅い鬼達が包囲している。

筆頭は桜鬼。

紅家の主。


高くそびえる山の中で、二つの鬼族が対峙した。

桜鬼は今にもキレそうな表情だ。

配下達の手前、なんとか我慢しているらしい。

目の前に見える律鬼に言い放った。


「かぐやは何処に隠している?」

「さて?なんのことか分からんが」

「お前の嘘はハナからお見通しだ。その体、かぐやの力を吸ったな。隠せてねえよ」

「フフ・・それがどうした?1000年前も同じ事があったろうに」

「まあいい。減らず口を叩けない様に捻りつぶすまでだ」

「やってみるがいい。今の俺は誰にも負ける気がしない」




ガキンッ!!!


二人の刀がぶつかり合う。


オオオオオオッ!!!!


それを皮切りに周りの鬼達も一斉に争い始まった。
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