月の光に響く時
ガタガタと震える私の体を、桜鬼は感じ取ったみたいだ。


「桜鬼・・鬼って・・人を食らうって・・ホント?」


「・・・」


律鬼さんが言ってた言葉を思い出す。

精気を吸う鬼や血肉を食らう鬼、色んな鬼がいるって。


「ねえ、無事だよね?お母さん達は・・無事だよね?」


不安が積もり積もる。


「言ったろ。覚悟しろ・・ってな」


ビクッ

とその言葉に体が跳ねあがった。


そんな・・それって諦めろって意味なの?もう手遅れかも知れないっていう事なの?


私の涙はまるで雨みたいに降り注ぐ。


自分の生まれ育った家に向かって。

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