月の光に響く時
「今回は俺に乗り換えてもいいんだぜ?月の巫女ちゃん」
ドキン
「おい、俺の前で言うか?いい度胸だ」
「まあな。ハナから諦めてはない。それが鬼の性ってもんだろ」
「・・・」
ス・・。と桜鬼は腰に差していた刀を抜く。
豪鬼は拳を握りしめファイティングポーズをした。
つまり、友達という訳ではなさそうだ。
「今はこんな事してる場合じゃねえぞ?他の鬼どもが欠片を探してる。
あれがないと始まらないからな」
「・・・そうだな」
といいつつも桜鬼は戦闘態勢を解かない。
「桜鬼様ー!!」
「ほま・・きゃぁっ!」
家の奥から誉が戻って来て、桜鬼は私を誉に預けると突然豪鬼に斬りかかった。
「腕ならしとしよう。誤って死んでも後悔すんなよ」
「ふははっ!いいねえ!!1000年ぶりに楽しめそうだ」
と余裕の笑みで豪鬼は刀を紙一重で交わしている。
鬼は争いが好きなのか?
二人とも楽しそうに笑っている。
スポーツ感覚か。
だけど正直そんな事は今の私にはどうでもいい。
私が知りたいのは母の安否だ。
「誉、お母さんは!!」
「姫様・・」
「!!」
誉の顔が暗く沈んだ。
その表情は悪い知らせなんだとすぐさま察知した。
急いで家の中へ向かおうとしたけど、誉はそれを強く遮る。
「駄目っス!!」
「離してっ!!」
「見たら後悔しますよ!!!」
「っ!!」
その言葉が私の息を詰まらせる。
勝手に目から滝の様な涙が溢れた。
「どういう・・意味?・・それって・・」
「駄目っス。今の姫様には見せられません」
「お・・かあさん」
どういうことなの?やっぱり鬼に?嘘だ。そんなの絶対に信じらんない!
信じられないのに・・。
体の力が勝手に抜けて行く。
私はその場でへたり込んだ。
ドキン
「おい、俺の前で言うか?いい度胸だ」
「まあな。ハナから諦めてはない。それが鬼の性ってもんだろ」
「・・・」
ス・・。と桜鬼は腰に差していた刀を抜く。
豪鬼は拳を握りしめファイティングポーズをした。
つまり、友達という訳ではなさそうだ。
「今はこんな事してる場合じゃねえぞ?他の鬼どもが欠片を探してる。
あれがないと始まらないからな」
「・・・そうだな」
といいつつも桜鬼は戦闘態勢を解かない。
「桜鬼様ー!!」
「ほま・・きゃぁっ!」
家の奥から誉が戻って来て、桜鬼は私を誉に預けると突然豪鬼に斬りかかった。
「腕ならしとしよう。誤って死んでも後悔すんなよ」
「ふははっ!いいねえ!!1000年ぶりに楽しめそうだ」
と余裕の笑みで豪鬼は刀を紙一重で交わしている。
鬼は争いが好きなのか?
二人とも楽しそうに笑っている。
スポーツ感覚か。
だけど正直そんな事は今の私にはどうでもいい。
私が知りたいのは母の安否だ。
「誉、お母さんは!!」
「姫様・・」
「!!」
誉の顔が暗く沈んだ。
その表情は悪い知らせなんだとすぐさま察知した。
急いで家の中へ向かおうとしたけど、誉はそれを強く遮る。
「駄目っス!!」
「離してっ!!」
「見たら後悔しますよ!!!」
「っ!!」
その言葉が私の息を詰まらせる。
勝手に目から滝の様な涙が溢れた。
「どういう・・意味?・・それって・・」
「駄目っス。今の姫様には見せられません」
「お・・かあさん」
どういうことなの?やっぱり鬼に?嘘だ。そんなの絶対に信じらんない!
信じられないのに・・。
体の力が勝手に抜けて行く。
私はその場でへたり込んだ。